Solid Transportation in a Coil-Shaped Rotating Spiral Gas–Solid Contacting Device

Abstract
ガスがすべて固体層を通過する良好な気固接触を維持しながら,軸周りの回転運動で粒子を輸送する気固接触装置として,既成の配管用180°エルボを組み合わせたコイル状らせん構造をもつ装置を提案した.この形状を近似するコールドモデルとして,内径24 mmの透明アクリル管で構成した多角形180°エルボを組み合わせて,コイル状らせんを構成した.粒子をバッチで充てんして手で回転させる1.5旋回ユニットのものと,モーターで連続的に回転させる5旋回ユニットのものの2種類を用いた.粒子輸送特性を評価するために使用した粒子は,粒径の異なる3種類の球形ガラスビーズと2種類の球形シリカゲル粒子とした.1回転あたりの粒子輸送量は,1.5旋回ユニットと,5旋回ユニットでおおむね一致し,バルク体積で29–40 cm3であった.粒子逆混合を評価するために,色の異なる粒子をトレーサーとして5旋回ユニット入口にバッチ投入し,出口で1回転ごとに粒子を採取し,その中のトレーサー粒子の数を数えて,粒子流れの逆混合および滞留時間(滞留回転回数)分布を求めた.逆混合および滞留時間分布を評価するパラメーターとして,らせん内のあるらせんユニットの中にある粒子が,1回転する間に次のらせんユニットに移動する確率pを求めた.pは粒子によらず0.95–0.97であった.この確率から滞留時間分布を求める方法を提案した.