Pressure Drop in a Coil-Shaped Rotating Spiral Gas–Solid Contacting Device

Abstract
ガスがすべて固体層を通過する気固接触を維持しながら,軸周りの回転運動で粒子を輸送するコイル状らせん構造をもつ装置を提案した.内径24 mmの管で構成した多角形180°エルボを組み合わせてコイル状らせんを構成するコールドモデルで実験を行った.5旋回ユニットらせんを回転させて粒子をらせん内に充てんし,回転を停止した状態でらせん中に空気を通して圧損を測定した.らせん内粒子の圧損と同じ圧損を与える内径24 mmの鉛直管内粒子充てん層の層高を「圧損相当充てん高さ」とした.「圧損相当充てん高さ」は,らせん管内と同じ粒子量を鉛直管内に充填した場合の高さより低かった.これは,らせん管内では粒子が斜めに充填されてガスのショートカットが形成されたためである.らせん管内に粒子が斜めに充填される場合での粒子層内ガス流れの簡単なモデルを提案し,らせん管と同一の圧損を与えるガス流量を計算で求め,実験で用いた流量と比較し,モデルパラメーターを得た.5旋回ユニットで得られたモデルパラメーターを用い,1.5旋回ユニットのらせんを用いて5旋回ユニットの場合より広い流量範囲で行った実験についても,モデル化を行った.この幅広い流量範囲でモデル計算の結果は実験結果とほぼ一致し,らせん管内の粒子層を通過するガスの流通速度分布の概略の推定ができた.1.5旋回ユニットのらせんを用いて,らせん回転にともなう粒子の流れと混合を目視観察した.らせん内で粒子が循環流を形成し,1回転するうちにほぼ1周して混合することがわかり,粒子側の反応率が均一になることが期待できる.