Spectrophotometric Determination of Trace Amounts of Anionic Surfactants by Air Stripping-Ethyl Violet Method.

Abstract
低濃度陰イオン界面活性剤の定量法について検討した。この目的のため, 試料溶液に空気を通気し, 泡沫液中に界面活性剤を濃縮する方法を提案した。この濃縮操作では, 対イオンとしてテトラ-n-ペンチルアンモニウムブロマイドを添加すると回収率が著しく増加し, その回収率は, ほぼ100%であった。しかしながら, 海水と同濃度の塩化ナトリウム3%があると対イオンが存在しなくても, ほぼ100%の回収率が得られた。本法では, 1.1lの試料から20mlの泡沫濃縮液を得るために, 2分以内で濃縮できた。次に, この濃縮液を用い, エチルバイオレット抽出法により陰イオン界面活性剤を定量した。 塩化物イオンを含む海水試料の場合は, トルエン抽出液をエチルバイオレットと硫酸ナトリウムを含む混合溶液で洗浄する必要性があった。本法を実際試料に応用したところ, 10-8mol/lオーダーの陰イオン界面活性剤を定量できた。