Special Articles on Chemistry and Technology for Recycling Inorganic and Organic Materials. Oxidation of Poly(vinyl chloride) Powder by Molecular Oxygen in Alkaline Solutions at High Temperatures.

Abstract
水酸化ナトリウム濃度1~25mol/kg-H20,反応温度423~533K,酸素圧1~10MPaでポリ塩化ビニル(PVC)粉末を酸素酸化した。PVCの酸化は423K以上で顕著に進み,主な生成物はシュウ酸,CO2,水溶性の未確認のカルボン酸であり微量のマロン酸も検出された。酸化分解率は酸素圧と反応温度が高いほど増加したが,NaOH濃度の増加にしたがってやや低下した。しかし, シュウ酸収率は15molNaOH/kg-H2O までは濃度の増加にともない増加した。CO2収率は酸化の初期段階で約50C%に達し,その後ほぼ一定となった。一方,シュウ酸収率の最大値はCO2収率50.8C%の時38.5C%となり,シュウ酸/CO2収率の比は0.76となった。また,CuOを2.0wt%添加した時のシュウ酸収率とCO2収率はそれぞれ10.6と9.8C%,前処理として空気中でPVCを熱分解し42.2%脱塩化水素した時のシュウ酸収率とCO2収率はそれぞれ45.1と5.1C%であった。触媒や前処理などにより,一層選択的にシュウ酸を生成させるための見通しを得た。