A Retrospective Single-Institutional Analysis of the Usefulness of Pleural Effusion-Cell Block for Diagnosing Malignant Pleural Mesothelioma

Abstract
目的.悪性胸膜中皮腫(MPM)の胸水細胞診にセルブロック(CB)が行われるようになってきたが,その有用性は十分に検証されていない.方法.2018年1月から同年12月の間にMPMを疑い全身麻酔下胸膜生検が施行された44例のうち,生検前にCBを併用した胸水細胞診が行われた25例を対象とし,胸膜生検の診断結果とCBを併用した胸水細胞診の判定結果を後ろ向きに比較した.結果.25例中,22例は胸膜生検でMPMと診断され,3例で悪性所見は認めなかった.MPMと診断された22例のうち18例は胸水細胞診で悪性細胞を認めpositiveとされたが,残りの3例は異型細胞を認めたが悪性と断定できずsuspiciousと,1例は異型細胞を認めずnegativeと判定された.胸膜生検で悪性所見を認めなかった3例は胸水細胞診でもnegativeと判定されていた.MPM診断におけるCBを併用した胸水細胞診の感度は81.8%(18/22),特異度100%(3/3),陽性的中率100%(18/18),陰性的中率42.9%(3/7)であった.結論.MPM診断においてCBを併用した胸水細胞診は有用である.