A Case of Repeated Colonic Perforation Caused by Intestinal Amyloidosis

Abstract
症例は52歳,女性.腹痛を主訴に当院救急外来を受診.精査で横行結腸穿孔と診断し,緊急手術を施行した.穿孔した横行結腸を部分切除,吻合し,diverting ileostomyを造設した.病理検査では穿孔の原因となる異常は指摘できなかった.術後24日目に人工肛門閉鎖術を施行した.退院1週間後に再度腹痛を主訴に受診し,精査にてS状結腸穿孔の診断で緊急手術を施行した.穿孔したS状結腸を切除し,Hartmann手術を施行した.病理検査では明らかな異常はなかった.退院10週後に再び腹痛を主訴に受診し,精査で上行結腸穿孔と診断した.右半結腸切除を施行し,吻合は行わずileostomyを造設した.病理検査でDFS(direct fast scarlet)染色を施行しアミロイドーシスを認め,前2回の切除標本でも同様のアミロイドーシスを認め,一連の大腸穿孔は腸管アミロイドーシスが原因と考えられた.今回われわれは短期間に大腸穿孔を繰り返した腸管アミロイドーシスの1例を経験したので,若干の文献考察を加えて報告する.