Effect of marbling and intramuscular fat content on consumer preference for M. longissimus in pork

Abstract
国内消費者が好む豚肉の脂肪交雑の程度(食味と外観)を明らかにするため,筋肉内脂肪含量の異なる豚肉を用いた消費者型官能評価と,豚肉の脂肪交雑外観などに対する消費者意識を調査した.官能評価には,筋肉内脂肪含量3.6%,6.0%と8.0%の胸最長筋を焼き肉法で調理し供試した.318名の消費者型官能評価結果から,筋肉内脂肪を6.0%以上含む豚肉は3.6%の豚肉より「やわらかさ」,「多汁性」と「風味」の各要因で高く評価され,「総合的なおいしさ」も高かった(P<0.05).一方,筋肉内脂肪含量6.0%と8.0%の豚肉では「総合的なおいしさ」にほとんど差はなかった.意識調査では,7割以上の回答者が筋肉内脂肪含量4%と6%に相当する脂肪交雑外観を2%や10%相当よりも好んだ.以上から,脂肪交雑のある豚肉は外観,食味ともに国内消費者に好まれ,胸最長筋の筋肉内脂肪含量は6.0%程度まででよいことが示された.