Effects of addition MgCl2, MgSO4, or CaSO4 during curing with NaCl on the physicochemical properties and mineral content of beef and glutamic acid concentration of beef drip

Abstract
牛肉の塩漬には一般的にNaClが用いられる.ここで,塩漬剤としてのNaClへのMgCl2, MgSO4, またはCaSO4の添加が牛肉の理化学特性,ミネラル含量,およびドリップのグルタミン酸濃度に及ぼす影響について検討を行った.筋肉サンプル(100 g)に添加量の異なるMgCl2, MgSO4, またはCaSO4(筋肉重量あたり2%,4%,または6%)を添加したNaCl(筋肉重量あたり6%)を添加して24時間の塩漬を行った.塩漬後,ドリップロス,最大荷重,凝集性,付着性,ガム性荷重,Na含量,Mg含量,およびドリップのグルタミン酸濃度を測定した.NaClにMgSO4を添加した塩漬で最もドリップロスが高かった.しかし,塩漬剤としてのNaClへのMgSO4の添加はテクスチャー特性およびドリップのグルタミン酸濃度に影響を及ぼさなかった.塩漬剤としてのNaClへのMgSO4の添加は塩漬後の牛肉のNa含量を低下させ,Mg含量を増加させた.したがって,塩漬剤としてのNaClへのMgSO4の添加は牛肉の水分活性を低下させ,保存性を高めることが示された.