Japanese Translation of Venous Severity Scoring (VSS) System

Abstract
慢性静脈疾患の病態を表現する共通言語であるClinical-Etiology-Anatomy-Pathophysiology Classification(CEAP分類)を土台とし,それを補完する目的で,内容を点数化することで定量評価を可能にし,また治療などによる病状の変化を反映可能なスコアリングシステムとして,2000年にVenous Severity Scoring(VSS)システム(静脈疾患重症度スコアリングシステム)が開発された.VSSは3つのスコアリングシステム,すなわちVenous Clinical Severity Score(VCSS: 静脈疾患臨床重症度スコア),Venous Segmental Disease Score(VSDS: 静脈疾患分節的病変スコア),Venous Disability Score(VDS: 静脈疾患障害度スコア)から構成される.このうちVCSSは,実臨床での使用による妥当性の検証を経て2010年に改訂された.VSSシステムは,原疾患あるいは治療方法の種類を問わず,広く慢性静脈不全の評価に利用できるツールである.VSSシステムの日本語訳を作成し,VSSについてこれまでの使用実績などを含めて解説する.

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