A Case of Multiple Liver Metastases over 8 Years after Excision of Sigmoid Colon Cancer with Submucosal Invasion

Abstract
症例は68歳,男性2007年12月にS状結腸早期癌(Ⅱa+Ⅱc type)に対し腹腔鏡下結腸切除+D2郭清を施行された.病理組織では中分化型腺癌,SM, ly1,v0,n0で根治度Aであった.2016年2月に検診USで多発性の肝腫瘍病変を指摘され精査加療目的で入院となった.経皮的な肝腫瘍生検にて腺癌と確定し大腸癌の肝転移が疑われた.ベバシズマブ+SOX療法を5コース投与したところ,CTで肝転移病巣は消失し,PETでの異常集積も消失し腫瘍マーカーは著明に低下した.現在S-1単独内服にて経過観察中である.大腸SM癌の5年以上経過しての肝転移はごくまれではあるが存在するため,さらなる症例の蓄積を行い,再発危険因子の解明とサーベイランスの確立が必要である.