The Journal of Japanese College of Angiology

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ISSN / EISSN : 03871126 / 18808840
Current Publisher: Japan College of Angiology (10.7133)
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Norio Mouri, Toru Uezu, Hironobu Sugiyama, Moriichi Sugama
The Journal of Japanese College of Angiology, Volume 60, pp 75-78; doi:10.7133/jca.20-00001

Abstract:
症例は66歳,男性。左下肢腫脹のため他院を受診。造影CTで左腸骨–大腿静脈型血栓を認め,下大静脈フィルター(以下フィルター)が挿入された。血栓消失後カテーテル的なフィルター回収が試みられたが,下大静脈穿孔が疑われたため,当院搬送となり外科的に回収した。フィルターでは,回収が勧められており,外科的対応が必要となる例も存在する。安全な回収のためにはフィルターの構造の把握と透視下の対応が肝要と考えられた。
Tsuyoshi Kataoka, Kotaro Shiraga, Hidenori Asada, Nobutoyo Masunaga
The Journal of Japanese College of Angiology, Volume 60, pp 67-70; doi:10.7133/jca.19-00034

Abstract:
症例は45歳男性。CTで上行大動脈に多発囊状瘤を認め早期手術施行となり,手術所見で同部位に突出長が5~25 mmの多発囊状瘤を認め,感染像はなく上行大動脈置換術を施行した。病理所見は真性大動脈瘤で,大動脈壁に内膜,外膜の線維性肥厚と中膜の菲薄化と炎症細胞浸潤と壊死像を認め,高安動脈炎の病理像であった。多発性囊状上行大動脈瘤は非常に稀で,高安動脈炎の病理組織像を呈した報告は検索しうる限りなかった。
Takumi Yamamoto
The Journal of Japanese College of Angiology, Volume 60, pp 61-66; doi:10.7133/jca.19-00033

Abstract:
リンパ管疾患にはさまざまな病態が含まれるが,リンパ再建手術が適応となる疾患としてリンパ漏・のう胞(LR/LC)とリンパ浮腫(LE)がある。難治性LR/LCでは漏出部を同定し,リンパ管リンパ管吻合(LLA)やリンパ管細静脈吻合(LVA)による再建術を行う。軽症LEではバイパス術を,重症LEではリンパ節移植(LNT)による再建を検討する。軟部組織・リンパ管欠損例では,リンパ管間置移植(LIFT)による再建が望ましい。病態に応じてLLA・LVA・LNT・LIFTなど適切なリンパ再建手術を行うことが肝要である。
Kota Inoue, Yuki Tateishi, Yoshitomo Motomura, Noriyuki Kaku, Koichiro Yoshimaru, Yuichi Yamada, Kenichi Kohashi, Shouichi Ohga, Yoshinao Oda
The Journal of Japanese College of Angiology, Volume 60, pp 71-73; doi:10.7133/jca.20-00008

Abstract:
川崎病は,主に乳幼児が罹患する中型血管炎を特徴とする全身性の血管炎である。また,冠動脈瘤を形成することによって予後不良となりうる疾患である。症例は心肺停止にて搬送された6カ月,男児。病理解剖の結果,全身の広範な血管炎および冠動脈瘤を認め,川崎病血管炎による突然死と診断した。急激な経過をたどった川崎病血管炎の一剖検例を経験したので報告する。
Koji Mikami, Syouhei Matsumoto, Umi Sakaue, Saki Nakata
The Journal of Japanese College of Angiology, Volume 60, pp 47-51; doi:10.7133/jca.19-00031

Abstract:
症例は84歳,女性。22 mm大の総肝動脈瘤に対して親動脈遠位近位塞栓術が施行された。術後翌日激しい腹痛が生じ,造影CTで右胃動脈瘤破裂による腹腔内出血が認められた。緊急血管造影を施行し,左胃動脈経由で右胃動脈瘤近傍に挿入したマイクロカテーテルから25%希釈n-butyl-2-cyanoacrylate 0.4 mLを注入して止血に成功した。右胃動脈瘤の発生と破裂は,脆弱な血管壁への総肝動脈閉塞後の右胃動脈血流増加による血管壁剪断応力の変化が原因であると考えられる。
Kota Inoue, Fumiya Narutomi, Yumi Oshiro, Yoshinao Oda
The Journal of Japanese College of Angiology, Volume 60, pp 57-60; doi:10.7133/jca.20-00007

Abstract:
94歳,女性。聴力低下,発熱,CRP高値,MPO-ANCA陽性,両側滲出性中耳炎,間質性肺炎の所見より顕微鏡的多発血管炎と診断された。プレドニン内服にて加療を行っていたが,急性心筋梗塞を発症し,死亡した。病理解剖の結果,大動脈炎および冠動脈周囲の広範な炎症を認め,血管炎に合併した急性心筋梗塞と診断した。急性心筋梗塞を発症した超高齢者の血管炎の一剖検例を経験したので報告する。
Masahiro Sagane, Satoshi Kinebuchi, Daijun Ro, Kazuyoshi Tanigawa, Hiroshi Furukawa, Toshiya Kobayashi
The Journal of Japanese College of Angiology, Volume 60, pp 53-56; doi:10.7133/jca.20-00003

Abstract:
70歳,女性。高血圧性心不全および高安動脈炎による失神や上肢血管への盗血症状を認めた。心不全治療の点からは降圧が望ましい一方で,降圧により脳血流が低下するため薬物治療では限界であり,血行再建が望ましいと判断した。大動脈石灰化が高度のため下肢動脈をinflowとして通常とは逆行性の血流で両側腋窩動脈へバイパスを行った。術後は失神発作を生じることなく心不全管理も可能となり,リハビリが進みADLも改善した。
Masaya Nakashima, Masayoshi Kobayashi
The Journal of Japanese College of Angiology, Volume 60, pp 43-46; doi:10.7133/jca.19-00032

Abstract:
症例は71歳女性。左下肢浮腫,疼痛あり,下肢静脈血栓うたがいにて緊急搬送となった。造影CTにて左膝窩静脈末梢(深部および表在静脈)から下大静脈まで連続した血栓を認めた。緊急にて下大静脈フィルター留置し,持続血栓溶解療法,DOAC強化療法の方針となった。DOAC内服,経静脈的血栓溶解療法を併用し,血栓消失・消退を確認してからフィルター再回収を施行した一例を経験したので治療経過などを含めて報告する。
Satoshi Yamamoto, Juno Deguchi, Takuya Hashimoto, Masamitsu Suhara, Osamu Sato
The Journal of Japanese College of Angiology, Volume 60, pp 35-41; doi:10.7133/jca.19-00029

Abstract:
包括的高度慢性下肢虚血症例において,複数指標による栄養免疫評価ツールであるControlling Nutritional Status (CONUT) Scoreと鼠径靭帯以下の外科的バイパス手術成績の関連を検討した。各cutoff値による比較にて,CONUT Score高値群は低値群より生存率,救肢率が有意に低かった。CONUT Scoreは包括的高度慢性下肢虚血治療の予後予測に有用な可能性がある。
Hiroki Yagi, Norifumi Takeda, Hiroshi Akazawa
The Journal of Japanese College of Angiology, Volume 60, pp 25-34; doi:10.7133/jca.19-00030

Abstract:
遺伝性(家族性)胸部大動脈瘤・解離症は,多系統障害を伴うマルファン症候群やロイス・ディーツ症候群,血管型エーラスダンロス症候群と,多系統障害を伴わない非症候群性・家族性胸部大動脈瘤・解離症に大別される。遺伝子解析技術の進歩により,大動脈瘤との関連性が高い遺伝子が次々と報告されており,マウスゲノム編集技術による新たな疾患モデルマウスが作成され,遺伝性大動脈瘤の分子メカニズムは徐々に解明されつつある。
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