Estimation of genetic parameters for stillbirth of Japanese Black cattle in Kagoshima

Abstract
子牛の死廃事故の1つである死産は,産子および繁殖雌牛の死亡による収入の減少や母体の損傷による繁殖性の低下を引き起こすことから,繁殖農家にとって経済的損失となる.本研究では,鹿児島県産黒毛和種213,261頭のフィールドデータを使って死産の発生状況を調査し,単形質閾値父親-母方祖父モデルを用いて死産の遺伝的パラメータを推定した.その結果,死産率は2.0%であり,死産の直接遺伝率および母性遺伝率は,それぞれ3.2%±1.1%および3.5%±1.7%と推定されたことから,遺伝的な要因が関連しているものの,その影響は小さいことが示唆された.また,冬期の分娩や近交係数の上昇,雌子牛よりも雄子牛で死産になりやすいことが示された.