Abstract
本稿では,2019年7月から2020年6月までの1年間に,『教育心理学研究』,『発達心理学研究』,『心理学研究』,Japanese Psychological Researchに掲載された,乳幼児期および児童期の発達を対象とした論文の概観を行った。まず,『日本教育心理学会第62回総会発表論文集』のポスター発表論文について傾向を探ったところ,子どもとの「関わり」に関する研究が多いことが示された。そこで,「家庭での養育者との関わり」,「園・学校での教師との関わり」,「子どもを取り巻く様々な環境における人との関わり」の3つに分類した上で,論文の概観を行った。さらに,その結果をふまえ,今後の研究に向けた示唆を述べた。