Three Cases of Caseous Calcification of Mitral Annulus (CCMA)

Abstract
乾酪様僧帽弁輪石灰化(Caseous calcification of mitral annulus ; CCMA)は僧帽弁輪石灰化(Mitral annular calcification ; MAC)の1亜型で頻度の少ない疾患である.手術適応は明確ではないが,脳梗塞の危険性を考慮して手術が検討される.当院では短期間に3例の手術症例を経験し,腫瘤の切開ドレナージにより良好な結果を得た.3例はいずれも慢性腎不全患者であり,2例は透析患者であった.透析患者など動脈硬化が進行した患者において僧帽弁輪に腫瘤性病変を指摘された場合,CCMAも鑑別にあげ,適切な治療を判断する必要がある.